「北海道で見た日本農業の現実」
私たちのゼミでは今年の夏、北海道で約1週間ほど合宿を行った。
北の大地は東京に比べてとても涼しく、夜には長袖が必要なくらい肌寒いときもあった。
そのような北の大地で私たちが見たものは、普段の都市生活からは程遠い存在であった、「農業」の現実であった。
普段、私たちは色々な食べ物を食べて生活している。
街中にはファーストフードや飲食店が数多く立ち並び、スーパーに行けば必要な食材が簡単に手に入る。
しかし、多様な「食」に囲まれた生活をしているにもかかわらず、私たち都市に住む人々は、その「食」がどのようにして作られたのかについてはあまり知識がない。
無論、食べ物の生産現場に行くこともあまりない。
しかし、実際には「食の生産」が現実に行われているからこそ、私たちは多様な「食」に囲まれた生活が送れるのである。
しかし、日本における「食の生産」は大きな危機に直面している。
それは「農業の国際化」と「国内農業の衰退」である。
前者の問題は、関税引き下げなどにより、安価な作物が国内に入ってくるのではないか、という問題だ。
例えば、牛肉の輸入自由化により、安い外国産牛肉が私たちの食卓に並ぶようになったことは記憶に新しい。
焼肉店のお肉の値段も、安いところでは1人前300円前後の店まであらわれるようになった。
しかし、このような食の消費者にとってのメリットがある一方で、生産者にとっては大きな打撃となった。
つまり、国内の畜産業は大きなダメージを受けたのである。
実はこのことが、農業全般におきようとしている。
実際、農産物の関税引き下げを含む貿易協定がメキシコとの間で結ばれている。
このような協定が数多く結ばれてしまうと、安価な外国産農産物がたくさん輸入され、日本の農業生産にも大きな打撃を与えることが予想される。
後者の問題は、農業に従事する若い人が不足しているという問題である。
この不足を解消できずにいると、日本における「食の生産」ができなくなってしまうことは目に見えている。
以上の問題以外にも、
「食の生産者と消費者の距離が乖離している」
「食の安全・安心が保障されていないのではないか」
など、多くの問題を日本の農業は抱えている。
私たちの生活・私たちの命を支える日本の「農業」。
そんな「農業」が直面する問題に、真正面から向かい合わないといけないことを痛感した、北海道合宿であった。
10期渡辺静博
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私たちの食のゆくえ~日本の食料問題を考える~
日時:早稲田祭2日目11月4日(日)14時~16時30分(予定)
場所:早稲田大学14号館102教室
コーディネーター:高野孟氏(インサイダー編集長、早稲田大学客員教授)
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