イベントに足を運んでいただける皆様に、より深くパネラーのかたがたの魅力を知っていただきたいという趣旨のこのシリーズ。
今回は第一部に出演される、
さんです。
文学をはじめ様々な学問領域を軽やかに踏み越える、慶応からの刺客。早稲田大学のパネラーときっと化学反応を引き起こしてくれるでしょう。
そんな宮田さんの下記のスペシャルインタビューは必見です!!
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【!!当日スケジュール!!】
11月2日 (早稲田祭 1日目!)
12:30 第一部開場
13:00 第一部開演
佐藤優氏 基調講演
第一部討論会
15:00 第二部 開場
15:10 第二部 開演
第二部討論会
【!!パネラー!!】
★第一部★
池田祐一朗 学生チームWASEDA125代表
小室 真理 GLOW幹事長
宮田 文久 慶應からの刺客(?)
佐古田継太 早稲田大学雄弁会2008年度
前期幹事長
嶋津藍美 早稲田大学政友会第47代幹事長
村上太一 株式会社リブセンス代表取締役
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宮田文久スペシャルインタビュー
文学と社会学の間を勉強できるところにいきたかった
―――今の大学と学部を選んだ理由はなんですか?
宮田 もともと大学では文学とか芸術とか表現物を勉強したいと思ってたんです。それは父親が美大出身、母親が国文学をやっていたということがあるんですけど。ただ、親から常日頃、世の中のことを分かっていない人間が表現する物って読みたくもなんともならない、そういうことをする人間こそ世の中のことを分かっていなくてはいけないって言ってたのを聞いていたから、文学と社会学の間を勉強できるところにいきたかったんですよね。それで、文学部社会学専攻を選んだんです。
―――大学に入って、サークルとか入りました?
宮田 4つ入りましたよ。スカッシュと、バンドと、DJサークルと、ペンクラブっていう文芸サークル。結局、バイトもやってたからパンクしちゃって(笑)今、残ってるのはペンクラブだけですね。
―――ペンクラブではどんな活動をしてるんですか?
宮田 1年に1回作品集を出します。普段、他に主要な活動ってないんですよ。でもその時だけはみんなマジになって小説書きますね。俺は将来的にも最終的に小説を書きたいと思っているんです。小説家になりたいと言ってなれるものでもないんですが。
小説は考えを深める手段の一つ
―――では、今4年生ですけど、大学生活で打ち込んだことって小説を書くってことになるのでしょうか?
宮田 うーん。小説だけじゃなくて、音楽作ったり、どれも全力っていうのが正しい。だから一年に一回くらい高熱出してぶっ倒れるんですけど(笑)小説読んだり、絵をみたり、映画や劇を観たり、音楽聴いたりして、いろいろ考えるのが好きなんです。そして、その考えを深める手段が小説を書くこと。書きたいから小説を書くんじゃない。小説を書くことも、音楽を作ることも、俺にとっては同じ。例えて言えば、自分が考える手段としてのサイコロを持っていて、転がした時に出た目が、たまたま音楽作りだったり、たまたま小説書くことだったりするだけ。それぞれは切り離されていなくて、つながっているんです。
世の中のディスコミュニケーションを解消したい
―――芸術的なものが好きなのかな?でも、普段勉強してるのは社会学ですよね?
宮田 そうですね。それこそ社会学って現代の社会問題を取り扱うことが多くて、芸術と全然関係がなさそうに見えるじゃないですか。でも、同じ時代に並行して存在してるし、社会学も芸術につなげられると思うんですよ。「並行して存在している」ことそれ自体を示したい。でも、ものすごい芸術好きみたいな人たちって、内輪で満足してしまう。また一方で社会学を学んでる人たちも彼らのことを世の中に関係ないことしてる人っていう目で見て、関わろうとしない。芸術と社会学とのディスコミュニケーションが気持ち悪いんですよね。つながるはずなのに。
―――だから、何か一つのものに打ち込むというよりも、横断的に様々なことをするのが好きなんでしょうか?
宮田 そうですね。うちの文学部って17専攻もあるんですよ。哲学、美術、人間科学、社会学、教育学、ジャンル横断で授業がとれる。いろんなジャンルを学べるから、俺にとっては居心地がいい。ただ辛いのが、知識が広く浅くなってしまうということなんです。浅さがデメリットになってしまう。物事を深くやっている人との話についていけないし、フワフワと話すことはできるけど、根元まではいかない。でもやっぱりどうしても横断的に学びたいんです。だって物事を深く掘り下げている人で他の人に伝わるような話し方をする人になかなか出合えない。深くやってる人って、いってみればオタク。でもオタクの人って、オタクの言葉でしか話せない。結局分かってる人にしか通じないんですよ。世の中って今、どんどん細分化、タコつぼ化してるから、音楽一つにしろジャンルが違うだけで途端に話が通じなくなる。そして、どんどんディスコミュニケーションが増えていくんです。来年の春から文藝春秋で働くんですけど、編集ってつなげる仕事じゃないですか。ある現象と別の現象をつなげて記事にしたり、意外な組合せで対談してもらったり。小説でも批評でも、いろんなディスコミュニケーションを解消したいなって思ってるんです。
―――その考えはやっぱり将来の小説家像にも影響してますか?
そうですね。自分と読者の間にもディスコミュニケーションを起こしたくないですね。俺、昔すごい本を読むのが嫌いな人間だったんですよ。だからといって全然読んでなかったわけではないんですけど。なんかもう、高校の授業の現代文も、小難しい言葉を並べてあるだけで、全然伝わってこなくて、わかんねえよ、作者の自己満じゃんって思ってて。まあ読解力がなかっただけですが、ずっとフラストレーションがたまってた。でも、大学一年の時に、町田康という作家に出会ったんです。彼はパンクロックをやりながら、文学もやってるっていう異色の作家。彼の存在を知って、正面きって文学をやらなくても、「こういう入り方あるんだ!」と思って、楽になって。だから、小説を書くときって、小難しいことを相手に伝わる言葉で表現することをすごく意識してるんです。いろんな人に伝わる可能性のあるものを書きたいなぁって思う。
―――何か吸収したことは伝えたいタイプですか?
宮田 うーん、でもあんまり熱く語られるといくら伝えたいって思いがあっても引いちゃいませんか。なんでかって考えたら、そういう人って熱さが伝わらない人の気持ちを考えようともしてないから。だから、伝えるのには引き気味でいたいんです。伝えてますけど、もしご興味あればどうぞくらいの気持ち。自分自身をメディア化する、みたいな。別に直接的に何かを伝えるわけじゃないんだけど、くだらないことを話してる中で、俺を通して、周りにいる人が何かを感じてくれて、何かが伝わったらいいなって、思うんですよ。
日常こそが旅。
―――今の大学生の風潮で違和感を覚えることってありますか?
宮田 速水健朗さんという方の著作に『自分探しが止まらない』という本があるんですけど、自分探しが若者の中で流行ってますよね?個人的には気持ち悪いんです。どうやったって自分はここにいるじゃないですか。自分ってなんなのかっていう答えって、そう簡単に出せるものではないと思うんですよ。就活の自己分析で自分が分かるとか、15分の面接で自己紹介とか、できないでしょ?俺たちは常に途上。そんなことに時間をかけるより、いろんなものを吸収していったほうが、最終的な答えというか、やりたいことに近づけるのではないでしょうか?だから、僕は小説家になりたいとは思ってるけど、大学を卒業して、小説を書いて、記事を投稿して、はい、小説家になりましたとはならないと思ってる。来年からの編集の仕事だったり、大学生活でしたいろんな無駄なことが、自然と小説家に近づくことになるのかなって思ってます。だから、大学では答えのない無意味なことをいっぱいすればいいと思いますけどね。
―――無意味なことをいっぱいすればいい……大学生は何でもアリなんですか?
うーん。そうではなくて、無駄なことでもそれが自分自身で納得してるもので、世の中の一瞬の風潮とか、何か他のものに巻き込まれたものでなければいいと思います。それを自分に負荷をかけて徹底的にやること。自分が納得して飲み会を楽しんでるならいいけど、いつの間にかサークルの幹事になってて、飲み会がほぼ毎日あって、自分、何やってるんだろうって思ってしまったらそれは違う。
―――最後に、大学生とはどうあるべきでしょうか?
さっき世の中の様々なもののタコつぼ化がどんどん進んでるって言ったんですけど、そういう意味で、自分の見てるものだけが世界じゃないっていうのをちゃんと自覚できることが大切だと思うんですよね。世の中に自分に関係ないものはない。みんな関係のあることで、並行している。そのためにはやっぱり視野を広げるのが大事だと思います。前田司郎っていう作家さんの作品に『愛でもない青春でもない旅立たない』ていうのがあるんですけど。もちろん大学生だから青春っぽいことしてもいいし、旅したっていいと思うんですよ。でも、別に環境を変えなくても、世界に羽ばたかなくても、自分が毎日過ごしている日常こそが旅だって思うんです。旅みたいにいろんな発見のある日常を大学生活の中でおくれたら視野も広がって、いいんじゃないかなって思いますね。
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プロフィール
名前:宮田文久
所属:慶應大学文学部社会学専攻4年
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新人会 presents パネルディスカッション
〈わたし〉氾濫時代の表現―若者/当事者のハイパーインフレ畑でつかまえて―
OPEN 12;00/START 13:00
前売1000/当日1200(ともに飲食別)
※前売券はローソンチケットにて発売中
(Lコード:39028)
そんじょそこらの、特別なワタシ。
〈わたし〉にとって特別な一人のはずの〈わたし〉は、実は大勢の中の一人にすぎない?
格差問題、就活、ケータイ小説、ブログ、消費社会、戦後日本、言論など。冷静に、かつ熱く〈わたし〉をとり巻く「現代」/「現代」がとり巻く〈わたし〉を浮かび上がらせる、前代未聞のディスカッション!
お招きしたパネラーの方々は、全員気鋭の論者の皆さま。この組み合せはココでしか見られません!聴けません!
【Introduction】
ブログやSNSには、〈わたし〉の日記や表現が溢れかえっています。それは誰かと繋がれるときもあって、ケータイ小説もそのひとつ。一方でそんな〈わたし〉が溢れかえっていて、なにか行動したり表現したりしようとすれば氾濫する他の〈わたし〉表現の中に埋もれてしまいます。就職活動では自己分析が求められ、確かな唯一の〈わたし〉を作り出して売り出さなきゃいけない。マジメに労働・格差問題を議論しようとしたって、自分の生活の苦しさを訴えれば当事者それぞれの〈わたし〉の立場がぶつかりあい、切実なコノ苦しささえ伝わりづらい。そんな中求めたくなる過剰な共感。そして、そんな世界に本当の〈わたし〉なんていないと思って自分探しに奔走したり旅立ったりする多くの人々。でも果たしてその先に「本当の〈わたし〉」がいるのでしょうか?
【ゲスト】
水無田気流(詩人・社会学者。詩集『音速平和』で第11回中原中也賞。他の著作に『黒山もこもこ、抜けたら荒野 デフレ世代の憂鬱と希望』など)
速水健朗(編集者・ライター。主著に『ケータイ小説的。 “再ヤンキー化”時代の少女たち』、『自分探しが止まらない』など)
八柏龍紀(作家・歴史教師。主著に『「感動」禁止! 「涙」を消費する人びと』、『戦後史を歩く』など)
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